貧困解決が第一、貧困解決政策こそ経済回復への道、同一労働同一賃金法こそ経済回復への道 2)

 非正規雇用問題解決は、貧困撲滅・景気回復・雇用増大・財政再建など経済の課題解決への道の表題を変えました。

貧困を現状の制度でも解決できるだけでなく同時に財政再建にも寄与できる方法があります。それは、貧困問題を解決している北欧諸国の経済問題を研究している経済学者の意見に耳を傾けることです。心ある経済学者の一致した意見は、貧困の原因は非正規雇用を合法としている法律です。全ての雇用者、フリーターもアルバイトも派遣社員も含む全ての雇用者が受け取る報酬・賃金には、正規雇用者が受けているのと同じ体系とすることです。つまり、米国の悪い制度を真似るのでは無くEUの同一労働同一賃金の原則を採用することです、例え1時間のアルバイトでも、受け取る報酬には健康保険や社会福祉負担金が含まれている制度にすることです。 この問題を正面から取り上げている経済学・日本再建の書、神野直彦・宮本太郎編『自壊社会からの脱却・もう一つの日本への構想』岩波書店2011年2月のP84第3章「社会保障システムの再構築―トリプルアップ効果をめざして」筆者:駒村康平の(2)四つの橋の強化に向けての一部と関連する図3;雇用システムと教育・訓練システム、社会保障・税システムを引用すると、
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2)四つの橋の強化に向けて(この節では、現状制度を変える前提で議論が進められています)
 このように現状四つの橋の整備は不十分だったり、橋自体ががたがたで、橋から落下した場合、人々は最後のセーフティーネットである生活保護しかよりどころが無い。しかも、その生活保護もかなり傷んでいる状況である。今後、四つの橋をどのように強化すればよいのだろうか。
 教育から就業への接続(第一の橋)の強化
 教育から就業への接続(第一の橋)の強化は、新卒一括採用の見直し、正規・非正規の処遇格差の改善、徹底した非正規労働者への社会保障・労働保険の適用拡大である。
 人生への選択の機会がたった一度しかなく、しかもそれが景気の変動という本人の努力ではどうしようもないリスクに左右されるような不条理を解消するためには、人生のチャンスは一度であるという新卒一括採用の見直しが必要である。新卒一括採用の見直しや正規・非正規労働者の処遇均衡は、年功処遇と言う従来の雇用システムに影響を与えることになる。この結果、労働市場の流動化が進み、生活給を保証されていた正規労働者の賃金も低下する可能性がある。
こうした雇用システムの変化がもたらす影響は、社会保障・税システムで引き受ける必要がある。生活給の縮小は、所得保障制度の強化、子ども手当と言った社会手当による所得補てんとう形で対応される必要がある。さらに、国民年金、国民健康保険の空洞化の主要因は、非正規労働者の増加である。その背景には、非正規労働者にすることにより、社会保険料の企業負担を免れることが出来るという企業の思惑がある。この問題への対応方法は、非正規労働者への厚生年金、健康保険の適用拡大である。
社会保険の違いが就業形態の選択に影響を与えないような仕組みが重要である。適用拡大に対しては、
国民年金第三号被保険者であるサラリーマンのパート妻や非正規労働者を多く雇うサービス産業から既得権保護のため抵抗があるだろうが、新しい社会保障システムを確立するためには不可欠である。
これ以降の提案については、原著書をお読みください。    続く、

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